ホーム鍼灸を深く知る

鍼灸を深く知る

このページでは鍼灸に関するさまざまな知識をご紹介します

鍼灸(しんきゅう)について
四診(ししん)

四診(ししん)とは3000年とも4000年ともいわれる
中国医学の歴史が育てた実践的な中医診断学による診察方法です。

四診とは「望・聞・問・切」の4つの診察方法の総称で、施術者の五感を
フルに動員して病気の詳細なデータを系統的に集めて分析し、
病気の発生・発展・転帰・治療状況を客観的に把握します。

現代のように詳細な検査が出来なかった古代ににおいて
身体の中の状態を推測し、病気を把握・治療をするために、
身体の発信するいろいろな信号を読み取る中医学独自の診断学が発展しました。
科学の発達した現代においてもこれらの診察方法は非常に役に立ちます。
目白鍼灸院では簡単な身体の見方などを必要に応じて指導しますので、
日ごろの健康管理の指標にしてください。

望診(ぼうしん)
術者が視覚情報を基に診察する方法です。
身体の外部に現れるさまざまな変化は身体内部の問題を映し出しています。
例えば、顔色が悪い、血色が悪い、目に精がない・・・など、日常でも身体の調子が悪いと第三者からでもすぐわかりますが、何千年もの経験の蓄積でこれらの様々な変化を医学的に分析した診察方法です。

診察室に患者さんが入った時点で望診はスタートしています。例えば大まかな精神状態を目つきや表情から判断したり、体格、動作、歩行状況、顔色や肌の色艶、舌の状態や爪の色・・・など、さまざまな視覚によって得られる患者の健康状態で病情を判断します。
先ずは大まかな全体的印象を観察し、順次細かく、局所的な病変や部位別の観察を行います。

望診をさらに大きく分類すると「神・色・形・態」の4つに分類されます。
望神:精神状態や眼力の有無を診る
望色:体表、顔、舌、爪などさまざまな部分の色調変化を観察する
望形:体格や骨格姿勢、病変部の変形など形体異常を観察する
望態:動作・動態、振る舞いや振るえなどを観察する

また、中医診断学のなかでは望診の中で舌診は非常に大きなウエイトを占めます。
舌は身体の外に現れた内臓であると言う医家もいるほどで、
経絡によって内臓に直に連絡し身体の中の気水血・臓腑などの状態を鮮明に映し出してくれます。
上の図は舌診のほんの一部です。
舌の色、形、硬さや舌の潤いの有無、舌苔の厚さや色、舌の裏にある静脈の状態など、舌を観察するポイントは非常にたくさんあります。これら舌の状態は刻々と変化をしますので、日ごろからよく観察しておく癖を付けておくと健康管理に役立ちます。
また、治療によっても変化をしますので、治療による効果判定では非常に有用です。
聞診(ぶんしん)
施術者が聴覚や嗅覚を通じて得る患者情報を基に診察する方法です。
声の高低や声の力具合など声色、呼吸音など音の情報に加えて排泄物のにおいなども判断材料にします。
問診(もんしん)
詳細な病歴、発病状況、経過、家族歴などを聞いて病気の全貌を明らかにします。
診察法の中でも特に重要な点であるため時間をかけて問診を行います。
質問の内容は一見病気とは関係ない事を聞いたりしていると思われがちですが、
質問は系統的に行っています。
切診(せっしん)
切診とは、施術者の触覚により脈を取って病気を判断する脈診と
患者に触れたり押さえたりして病気の判断する触診の事です。
脈診も望診と並んで古来よりずっと中医診断に欠かせない大きな役割を果たしてきました。
身体のあちこちにある動脈拍動部で脈を取る方法がありますが、
一番広く使われているのが手首の動脈拍動部による脈診です。
脈の速度、力、リズム、深さなど、様々な要素によって24種類に分類する方法が現代中医学では一般的です。
脈で身体の状態を判断するのは非常に鋭敏な感覚と集中力が必要とされる高度な臨床テクニックです。
我々は毎日毎日様々な患者さんの脈を取っているプロフェッショナルなので、
ちょっとした脈の変化も見逃しません。

触診では皮膚の弾力、皮膚の湿度、緊張度など様々な観点で皮膚表面の状態を触って確かめます。
腹診や背中、経絡、ツボの触った感覚で診断をし、鍼やお灸などの刺激量、深さつぼの数などを決定します。
脈診や触診などの切診は指先の感覚を重視する鍼灸師の最も得意な分野です。
四診合参
これらの四診で集めた健康に関する情報を総合的に分析して「証」といわれる病気の分類を行います。
四診のうちどれか一つの情報に重視したり、偏ることなく身体全体の状態を正しく判断するため
「四診合参」と言われます。
お灸

お灸は熱くて怖いというイメージが根強く、敬遠される方も多いと思いますが、
いろいろなお灸が有り、刺激量も自由自在にコントロールできます。
健康管理にとても役立つ古来からの治療法ですので、是非お試しください。
(健康状態によってはお灸が適さない場合も有ります)

お灸はどんな症状によく使いますか?
お灸治療がとくに有効な症状は以下の場合です。

1.冷えや血液循環障害を伴う症状
2.胃腸などの内臓機能の低下
3.慢性的な症状や虚弱体質
4.病中、病後の体力・免疫力回復
5.関節痛
6.風邪の初期、逆子、ものもらい、ひょう疽、魚の眼、円形脱毛症、膀胱炎などは特に有効です。
お灸の材料 お灸って何から作られてるの?
材料:艾(もぐさ)
艾(もぐさ)はよもぎ(菊科の多年草)の葉から作られます。
よもぎの葉っぱの裏についている白い毛=絨毛(じゅうもう)だけを集め精製し、乾燥させたものです。絨毛はよもぎの葉の約2%しか有りません。「燃える草→もぐさ」といわれます。
不純物がなく良いもぐさは柔らかくとてもよい香りで、燃焼が速く熱感がやわらかく透熱灸を作るのにむいています。
右の図で約1グラムです。お灸ひとつの重さは1ミリグラム以下ですので、これだけのモグサが有れば理論上1,000個以上のお灸が出来ます。
お灸の歴史
今から約三千年前に中国で発祥し、日本には奈良時代に仏教と共に伝わりました。
現代の中国では棒艾がメインで、ひねって点火するお灸は有りません。また、中国の一般的な医療体系の中では1人の患者にたくさんの時間をかけることが出来ないためにあまりお灸は一般的では有りません。
1人の患者さんに多くの時間をかける日本の鍼灸方法の方が、お灸の方法・種類が多種多様です。
日本の寒湿な気候風土と手先の器用さがお灸文化を発展させたといえるでしょう。
お灸が効くメカニズム
お灸をすることにより、熱刺激→蛋白質の変性→化学物質の放出が起こります。その結果、
・血管拡張
・血中ノルアド・アドレナリン放出→自律神経作用
・炎症抑制
・白血球の増加、遊走性の向上
・脳内カルニチン上昇→代謝向上
・ツボの特殊作用
などの治療機序が起こるのではないかと考えられています。
(科学的な分析が進んではいますが、非常に複雑難解で謎が多いのが実情です)
お灸の種類 直接灸

【透熱灸(とうねつきゅう)】
日本の鍼灸における一般的なお灸です。
うんと小さくひねったモグサを直接ツボに置いて点火します。
モグサの大きさは米粒の約半分の大きさの艾(もぐさ)が標準的なサイズです。
ひとつのツボに何回も連続してお灸を行います。
お灸の回数は症状や体質によってさまざまです。
慢性的な疾患などでは数十個ものお灸をすえる多壮灸と呼ばれるお灸を行うこともあります。
いろいろな種類のお灸の中でもこの透熱灸が一番適応範囲が広いのが特徴です。
免疫力向上の作用が強いので、必要な方は透熱灸の作り方を練習していただき、
自宅でセルフケアの一環として透熱灸を行っていただくことも有ります。

【知熱灸(ちねつきゅう)】
ツボの上に大き目のモグサを置き、点火した後に患者が熱を感じたらモグサを取るお灸です。
治療を受けている患者さんが熱加減を調節できます。
刺激量がやさしく、お子さまの治療でも使われることが多いです。
お灸の種類 間接灸


【棒灸(ぼうきゅう)】
中国で一般的なお灸です。(右図)
モグサを棒状に固めて大きな線香みたいなお灸を作ります。
点火してツボにかざし、輻射熱によりツボへ温熱刺激を行います。
ツボと棒灸の距離で刺激量をコントロールできます。
棒灸を固定する器具を使うとより使いやすく、家庭でのセルフケアなどでも活躍します。
びわの葉を使ったびわ葉温灸などでもよく使われます。

【生姜灸】
モグサの下に生姜のスライスを敷いてモグサに点火します。
熱感が徐々に生姜を通じて伝わるので刺激がマイルドです。
生姜の清涼感が気持ちよく、血管拡張作用が強いお灸です。(右図)
生姜のほかにニンニクを使うニンニク灸もあります。

【温筒灸(おんつつきゅう)・台座灸(だいざきゅう)】
千年灸など台座が付いたお灸です。たくさんの市販品が有ります。
モグサと皮膚の間に空気層があるので熱感はマイルドです。
ご家庭でのお灸をする場合、このタイプのお灸が一番使いやすく安全です。
市販品が多いのでメーカーによってさまざまな工夫がなされ、使いやすい商品がたくさん開発されています。
我々鍼灸師が臨床で使う場合も多く、使い方しだいで大きな効果を得られます。
目白鍼灸院では主につぼ灸ネオNEXTを使います。

その他・・・灸頭鍼、箱灸、薬餅灸、味噌灸や塩灸などいろういろな種類が有ります。

自律神経と鍼灸

鍼灸治療はストレスやさまざまな要因で自律神経の失調が起きている身体を
より正常な状態に導くことができます。

鍼灸治療を行うと、緊張が解けて身体がポカポカしますが、
これは副交感神経が優位に働き、全身の血行がよくなるためです。
鍼灸治療の持つ自律神経のバランス調節作用により、自律神経によって支配されている血管運動を
促進(時として抑制)したり、内臓の働きを改善し、身体の恒常性を保ちます。
血流の悪い状態を改善すれば冷えなど身体の様々な症状が改善するのは想像に難しくありませんね。

自律神経とは?
自律神経とは、内臓や血管を動かしたり、毛穴を調節して汗の量や分泌物をコントロールしたり、
自分の意思とは無関係に、自動的に働いている神経です。
車のアクセルにたとえられる『交感神経』、ブレーキにたとえられる『副交感神経』の2系統があります。
動物が自然界で生き残るためには敵が来たときに闘うか、素早く逃げなければなりません。
心臓を早く動かし、呼吸を早くして消化管などの内臓の働きは低下させます。
これはアクセルを踏んだ状態、交感神経が優位になっている臨戦態勢の状態です。

逆に休息をとるときは身体の緊張を解き、消化管の働きを活発にして、
身体の修復や睡眠をとりエネルギーの充足に向かいます。これが副交感神経優位のリラックスした状態です。
両者は通常、周囲の環境に応じ勝手にバランス(=自律的)を保っています。

自律神経が乱れると…
本来は身体が自律的にバランスをとっているのが自律神経です。
なんらかの要因で自律性が乱れると、身体の内臓、ホルモン分泌、精神コントロール、体温、分泌物…、
身体のさまざまな器官や臓器などのコントロールが乱れ、実にさまざまな症状が出ます。
不純物がなく良いもぐさは柔らかくとてもよい香りで、
燃焼が速く熱感がやわらかく透熱灸を作るのにむいています。
右の図で約1グラムです。お灸ひとつの重さは1ミリグラム以下ですので、
これだけのモグサが有れば理論上1,000個以上のお灸が出来ます。

自律神経失調症という病名が有りますが、症状をあげていったらキリがありません。
検査しても何も問題が見つからないことも多いです。
「検査上はよく解らないけど自律神経に何か問題が起こっているよ」という状態です。
「病院に行っても良くならない」と鍼灸治療に訪れる患者さんが非常に多いです。
自律神経に影響を及ぼす要因
【ストレス】
緊張状態がいつまでも続けば、ずっと交感神経が興奮した状態を強いられます。
過度な精神的ストレス、肉体的ストレス、生活環境の激変もストレスになります。
さまざまなストレスが渦巻く現代社会では自律神経は常に交感神経が働きっぱなしの状態が続きます。
また、同じストレスでも人によって感受性が違います。体質、精神状態などにもストレスの感受性は影響します。

【生活環境の不規則】
明るい昼間は行動し暗い夜は寝る、動物の基本的な行動パターンです。
すなわち昼は交感神経優位、夜は副交感神経優位が自律神経の日内変動です。
例えば夜(リラックスした副交感神経が働かなくてはならない時間)に
仕事やストレス、不眠などが原因で交感神経優位になってしまう生活や環境が長期間続いてしまう、
もしくは昼(活動的な交感神経優位な時間帯)に副交感神経が働きすぎる状態を作ってしまうと
身体に備わった自律神経の調整能力がだんだんと狂ってきます。
その他、痛み、飲食バランスの崩れ、気温・気圧・季節なども自律神経に影響します。

【痛み】
痛みはストレスです。痛む状態が続くと交感神経が過度に働きます。
消化管活動が低下し身体の修復が進まず、筋肉は臨戦態勢のまま硬く、そして手足末端は冷えます。
手掌などは冷たい汗なども出ます。
交感神経が過度に働くと末端では血流障害が起きます。
その血流障害があらたな痛みをひきおこし、痛みの悪循環が形成されます。
鍼灸治療の自律神経調整作用
ストレスやさまざまな要因で自律神経の失調が起きている身体を、
鍼灸治療により正常な状態に導くことができます。
鍼灸治療の最中、もしくは治療の後に身体がぽかぽかと温かくなる感覚を体験することが多いと思います。
これは鍼灸治療によって副交感神経が優位になり
筋肉や精神の緊張がゆるみ、血行が良くなった状態と考えられます。
また、治療後のけだるい感覚や眠くなる、おなかが空く、トイレが近くなる
などいろいろな反応がありますが、これらも全て自律神経の変化の表れです。
疾患によっては副交感神経が優位な状態が原因の場合もあります。
このような疾患では副交感神経を抑え、交感神経の働きを促す治療を行います。
このように鍼灸治療の自律神経のバランス調節作用により、
自律神経によって支配されているさまざまな器官、
特に血管運動を促進(時として抑制)したり、内臓の働きを改善し、身体の恒常性をコントロールします。
鍼刺激による自律神経の調整
鍼では使う鍼の種類、鍼の本数、刺す深さ、刺すタイミングなどを
操作することにより自律神経の調節を行います。
また自律神経の調節の効果が高いツボを選び、自律神経のバランスをただし、症状を軽減します。
患者さんの呼吸に合わせて鍼を刺す方法や、患者さんの姿勢を変化させて
自律神経を調整する方法などもあります。
お灸による自律神経の調整
灸治療ではお灸の種類、お灸の数、お灸をすえ方、熱刺激の伝え方や姿勢などを
操作して自律神経の調節を行います。
交感神経の抑制と興奮、副交感神経の抑制と興奮を使い分け
自律神経のバランスを整えるのは鍼灸師の技です。
例)鍼灸治療後に副交感神経の反応が強く出過ぎる体質の方などは
治療の仕上げの際に適切なツボを選んでお灸をすることより副交感神経反応を適度に抑えます。
自律神経の調整に効くツボ
鍼灸治療において自律神経調整のために使うツボはたくさんありますが、その中でも特に使う頻度が高いのは以下のツボです。
これ以外にも症状や体質、診察時のツボの状況などに応じていろいろなツボを選びます。

さまざまな外的刺激(鍼灸刺激のみならず、呼吸調節や姿勢・骨格などの調整も含みます)で
自律神経をコントロールするのが鍼灸の真髄でもあります。

がんと鍼灸

現在多くの国立がんセンターなどのがん専門の医療機関で緩和ケアチームなどに鍼灸師が参加しています。

目白鍼灸院の副院長は現在がん専門の医療機関である帯津三敬クリニックの鍼灸科も担当してます。
帯津三敬塾クリニックの鍼灸室では患者さんの約8割ががんを患っている方です。
年間2,000例以上ものがん治療をする中で鍼灸治療はがんに有効な手段だと確信してます。
がん細胞を攻撃する西洋医学的な治療法(手術・化学療法・放射線)も必要ですが、
免疫などの抵抗力、基本的な体力、病気に負けない精神力などを効果的に引き出す中医学(東洋医学)のサポートも
大事な役割だと考えています。
がんの痛みの抑制や手術後の体調管理、化学療法や放射線による副作用の軽減や、
再発しないための体調管理、生活指導、セルフケアの指導などを行います。
がんとの戦いに疲れている身体を負担をかけないように丁寧に、
やさしくケアすることは心理的なケアにもつながります。
患者さんの体質・環境・病情・生活、こころに合わせて効果的な癌治療サポートを行います。

まだ鍼灸治療を取り入れていないがんと闘う患者さんは是非ご相談ください。
がんの補完代替療法
ガイドブック第二版PDF
ダウンロード

がんの補完代替療法ガイドブック第二版PDF
(厚生労働省がん研究助成金・金沢大学)にも
がん治療における鍼灸の有用性が記載されております。

がんと免疫力
約60兆もの細胞で作られる我々の身体。
これらの細胞は成長過程で分裂・増殖します。
古くなって寿命を迎えた細胞は新しく増殖した細胞に置き換えられます。(細胞周期)
細胞の分裂・増殖の過程でごくまれにDNAのコピーミスが起こり、異常な細胞が生まれることがあります。
しかし、通常の免疫力があればこの異常細胞はすぐに発見され退治されます。

もし、免疫が低下した状態で異常細胞の大量発生が起こるとがんの芽が出来てしまいます。
細胞分裂・増殖が活発で、化学物質や活性酸素などの影響を受けやすい消化管などはがん化しやすい部位です。
成人では一日に何万もの異常細胞が発生していると言われます。
このがんの芽は長い年月をかけてゆっくりと成長して行きます。
目に見えるような大きさに成長するには約10年もかかると言われています。
がんが生活習慣病であることが最近よく言われるようになりました。
生活の改善や運動などの指導に医学的なサポートが重要です。
免疫力を下げる主な要因
【ストレス】
ストレスが免疫力に及ぼす影響は絶大です。
ストレスを受けると人体はストレスから身体を守るためさまざまなホルモンが分泌されます。
アドレナリンやノルアドレナリンは交感神経を働かせ、抗ストレスホルモンと呼ばれる
ステロイド(副腎皮質ホルモン)で血糖を上げてストレスに対抗しようとします。
ところが、これらのホルモンが分泌されると免疫が低下する一因となります。

【加齢】
加齢とともに身体に備わった免疫力は下がります。
年をとると怪我が治りにくい、風邪をこじらせやすい疲れが取れにくい・・・さまざまな形で現れてきます。

【食生活】
がんの部位別に食事の影響が異なりますが、多くのがんが食生活が関連しています。
とくにアルコールの過剰摂取・添加物や薬品などの刺激物・過剰な脂肪分の摂取や
酸化した油脂・食物繊維の不足は多くのがん形成に影響します。
身体に無条件で「良い食べ物」は有りません。どんな食べ物にも良い面、悪い面があり、
適度な範囲で摂取しなくてはなりません。
特定の栄養素の過剰摂取は害になります。バランスを重視する中医学の考えで食療を考えましょう。
目白鍼灸院では体質や健康状況を考慮した中医学的な食療指導も行います。

【環境】
大気・水質汚染、喫煙などによる化学物質の吸収、運動不足などが免疫力に影響を及ぼします。

【冷え】
体温が37度前後の状態が免疫力をもっとも発揮しやすいといわれます。多くの現代人が冷えています。
日本の食生活や気候風土が国民的な冷え症に関係が有ると思われます。
とくに女性の冷えは深刻で、比較的若い女性でも循環不全や代謝不良などが原因で
冷えを起こしている方を多く見ます。
そのような場合は徹底して冷え対策を講じる必要があります。
また、行過ぎた菜食などで冷えた身体にしている場合も見受けられます。
身体の陰陽バランスを計りながら適度に食療を行いましょう。
化学療法と鍼灸
がんに対する化学療法ではその副作用が問題になります。
医療の現場ではなるべく副作用を抑え、もっとも効果の出るような投薬方法の努力をしますが、
それでも実際には副作用に悩む患者さんは多いです。
嘔吐や食欲不振などを抑える目的で鍼灸治療は非常に有効です。
個人差はありますが多くのがん患者さんが鍼灸治療で化学療法の副作用軽減を望めます。
がんと戦うエネルギーを作るためにも胃腸の調子を整えましょう。
また白血球数の減少は免疫力の低下を伴います。
適切な鍼灸治療や自宅でのお灸などを継続することで血球数の低下を抑えます。
便秘や下痢、筋肉痛、倦怠感などさまざまな化学療法の副作用に鍼灸治療を役立ててみてください。
癌の手術と鍼灸
がんに限らず、手術には手術後の後遺症に悩まされる方がいます。
術痕部は筋肉の癒合までの間に引きつれる痛み、かゆみ、癒合したあとの鈍痛、手術時の神経や組織損傷、
血流障害などさまざまな後遺症があります。
術痕の症状の程度によって鍼治療や灸治療、温熱療法やテーピングなどを駆使して症状緩和を行います。
放射線と鍼灸
がんに対する化学療法ではその副作用が問題になります。
放射線療法後には該当する皮膚部分が損傷を受けていますので鍼灸の刺激は行わないのですが、
皮膚や組織が安定した後に鍼灸治療を行います。
上気道や食道、肺などの部分の照射に伴う咳嗽や不快感、違和感、消化管照射にともなう
下痢や腹痛、食欲低下、ひりひりした痛みなどに鍼灸を使うことが多いです。
再発予防と鍼灸
がん治療でもっとも大事なのは再発予防です。
生活習慣を整え、身体のアンバランスを定期的に治すことは、
免疫低下を未然に防ぎがんの再発予防につながります。
西洋医学の医師による定期検査の他に、中医学(東洋医学)の医師による
身体のチェックも是非行ってください。
自然治癒力を高める鍼灸

病気とは身体の抵抗力と病原体や癌細胞などの病理的組織とのせめぎ合いです。 すべての病理的要素を中医学では「邪気」と表現しますが、
いくら邪気が強くてもそれ以上に身体の抵抗力、
即ち免疫力(中医学では正気と呼びます)が上回れば病気にはなりません。

反対に邪気が弱くても正気がそれ以上に衰えている場合は病を引き起こします。
病気になるかならないかは身体の持つ正気=免疫力が決定的な役割を果たすのです。

紀元前に中国で編集された世界最古の医学書である『黄帝内経・霊枢』には、病邪を暴風雨に例え、
いくら強い暴風雨でも大地にしっかりと根が張っている丈夫な樹は倒れることはない、
と身体の中の正気の重要性を指摘しています。

鍼灸治療の最大の長所は免疫力をふくむ身体本来の治癒力=生命力を引きあげることです。
現代医療に見落とされがちな生命力という人間の原点を見つめた東洋医学思想に多くの研究機関が注目し、
科学的な分析もどんどん進んでいます。
免疫機構が破壊されるエイズ治療に鍼灸治療が大きな貢献をしているという事実が、
免疫力向上に役立つ事を如実に証明しています。

中医学と免疫
中医学の視点で免疫を考えたとき、「衛気」という気の存在が重要です。
衛気(えき)とは身体を邪気からを守る目に見えないバリアーです。
この衛気が充実していると邪気(病原性物質)を寄せ付けません。
衛気は体温の調節作用も兼ねていて、衛気が充実している人は
薄着であっても多少の気温の変化に対応できます。
衛気が不足すると風邪をひきやすく、寒がりになります。
特に冷たい風が苦手なクーラー病などになりやすくなります。
美容鍼灸(びようしんきゅう)について
血液とリンパ

皮膚の美しさに最も大事なもの、それは血液・リンパ循環です。

血液・リンパ循環によって、肌に必要な栄養が運ばれます。
そして、老廃物を運び去るのもこれらの循環です。
循環が良いことが肌の新陳代謝をスムーズにし、
皮膚のハリと弾力を保ちます。
それに加えて、ターンオーバーも円滑にするのです。

美容鍼灸の応用

美容鍼灸は顔面部の鍼治療です。

顔面部は細かい血管が豊富で皮膚も薄く痛みも出やすいため、顔の鍼は技術が必要です。
美容鍼灸を担当するスタッフは顔面部の解剖学の知識が特に豊富で、繊細な顔面部に鍼をする技術に長けているために、顔面部におけるさまざまな疾患、症状の緩和・治療に美容鍼灸の応用ができます。
例えばベル麻痺やラムゼイハント症候群など顔面神経麻痺の治療、三叉神経痛の治療、鼻の疾患、額関節痛や顔面部の外科手術の後遺症、放射線治療の後遺症、皮膚疾患や花粉症などさまざまな顔面部の疾患・症状の治療に応用できます。
不眠や不安などの症状にも顔の施術がとても効果が高い場合が有ります。

皮膚構造と美容

美しく見せるための鍼灸ではなく、
健康な身体から生まれる美しい肌を追求する鍼灸です。

「美しい肌」とは、肌の表面が美しく潤い、弾力・張りがあり、透明感のある肌です。
健康な皮膚の美しさは、健康な身体があって初めて生まれるものです。
なぜなら、皮膚は皮膚だけが独立したものではないからです。皮膚は生きているのです。

皮膚の構造
皮膚の構造は、外側から
1.表皮(約0.1mm)
2.真皮(約1~4mm)
3.皮下組織
に分かれています。
皮膚は一定の厚みを持っていて、
真皮から表皮に向かって
たえず新陳代謝を繰り返しています。
表皮
普通「肌」というと、一番表にある表皮の様子を見ています。
表皮をさらに細かく分けると外側から・角層・透明層・顆粒層・有棘層・基底層の5つに区別されます。
表皮を形づくる細胞は、表皮の深部にある基底層で生まれ、徐々に細胞の形を平たく変えながら皮膚表面に向かい、やがて垢となって剥がれ落ちます。
基底層から角層までたどり着くまでは約14日間かかります。
さらに角層にたどり着いてから、剥がれ落ちるまでまで約14日間かかります。
表皮は約28日間で常に新しく生まれ変わっているのです。
※これをターンオーバーを呼びます。皮膚の状態・年齢・身体の部位によりターンオーバーの周期は異なります。
真皮
表皮の下にある厚い層で、皮膚のハリと弾力はこの真皮で決まります。
真皮は主にヒアルロン酸・コラーゲン・エラスチンでできています。
ヒアルロン酸は肌のみずみずしさのもとで、コラーゲン・エラスチンは肌のハリと弾力を決めるものです。
医療リンパドレナージについて
治療を受けるにあたって

目白鍼灸院では治療を実際に受けていただいて、
患者さん本人が自宅でセルフケアを実践していただくことを目指しています。
そのためには以下のことをお願いしております。

診療情報提供書(紹介状)をお持ちください。

リンパ浮腫の治療は、医師との連携が必要です。
術者が患者様の状態を把握するためだけではなく、
主治医や医療機関などとの連携した医療体制を確立するためにも、
初診時には診療情報提供書をお持ちください。

詳細は目白鍼灸院までお問い合わせください。

診療情報提供書をダウンロード

圧迫療法の必要性をご理解ください。
リンパ浮腫の治療において、圧迫療法は必要不可欠なものです。
目白鍼灸院では患者様の状態により、
弾性包帯・弾性ストッキング・弾性スリーブを必要に応じて処方いたします。
時に、これらは負担に感じることがあるかもしれませんが、
正しくリンパ浮腫に向き合うために、着用をお願いします。
二人三脚での治療が基本です。
リンパ浮腫に限らず、病気を治したり、体の不調を整えたりするのは最終的には患者様本人です。
適切なリンパ治療法と正しい知識を学んでいただき、
セルフケアを続けていただくことが第一と考えております。
目白鍼灸院では、技術と知識を持って患者様のサポートをしていきます。
リンパとは?
体液の流れ
人間の体の中で、体液を運ぶ役割をするものには大きく3つの循環系統があります。
動脈系・静脈系、そしてリンパ系です。リンパ体液の循環は心臓から始まります。
酸素を多く含んだ血液を動脈が運んでいきます。
徐々に動脈は細くなり動脈血は毛細血管へと運ばれます。
毛細血管では、酸素と栄養を細胞へ受け渡し、二酸化炭素と老廃物を回収するのです。
老廃物回収とガス交換を終えると、全体の約90%は静脈血として静脈を通って心臓へと送り返されます。
残りの約10%は、リンパ管を通って心臓へと返されるのです。
このリンパ管を通って運ばれる体液成分を「リンパ」と呼びます。
赤血球が含まれないので無色透明の液体です。
リンパの働き
リンパ管:血管に入りきらない大きなゴミや老廃物、病原菌などをリンパによって運搬します。
リンパ節:リンパ管のところどころにある節(ふし)のこと。
リンパ管の集めたゴミや病原菌などをマクロファージ等が処理する免疫学上非常に重要な場所です。
リンパ浮腫とは?

リンパ浮腫とは、「リンパの輸送障害に細胞性蛋白処理能力不全が加わって蛋白が多い組織間液が貯留した結果起こる浮腫み」(国際リンパ学会)と定義されています。

リンパ管やリンパ節の何らかの問題により、リンパが輸送できなくなり、リンパが行き場がなくなって溜まっている状態です。
原因のはっきりしているリンパ浮腫として、がんの手術などでリンパ節を取り除いたときに出るものがあります。
このようなリンパ浮腫を「続発性リンパ浮腫」と呼び、特に乳癌・子宮癌・卵巣癌の術後後遺症として発症することがあり、医療リンパドレナージ療法が有効です。

4つの複合的理学療法

以下の4つの複合理学療法がリンパ浮腫の基本治療となります。

1.スキンケア
浮腫が発症した皮膚は、デリケートで細菌感染を引き起こしやすい状態になっています。
とくに感染症には注意が必要です。
2.マニュアルリンパドレナージ
貯留しているリンパを効果的に排出するマッサージです。
普通のマッサージのように力を入れて筋肉を動かしてしまうと、
リンパは効果的に動かないどころか、リンパ管を傷つける可能性もあります。
また、一般的なエステティックサロンなどで行われる
オイルなどの滑剤を用いたマッサージとは、手順も手技も全く異なります。
皮下にある毛細リンパ管を使い、ゆっくりと皮膚を動かすことによって
貯留しているリンパをリンパ節に返していきます。
3.圧迫療法
治療の中で、最も重要なものは、実はこの圧迫療法です。
正しくドレナージによってリンパが排出されたとしても、圧迫を加えなければ意味がありません。
弾性包帯や弾性着衣により圧迫していくことによって浮腫を解消していきます。
4.運動療法
無理をしなければ、リンパ浮腫だからといって、運動できないなどということは決してありません。
むしろ圧迫を加えた状態での運動は、浮腫の解消にはとても効果的です。
正しい圧迫を加え、正しい運動を継続させることが重要です。